欠片になった彼と、彼女の記憶
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「やっぱりそうか~。そうだと思った!」
休日のサークル合宿も無事に終わり講義が始まった。
私は沙希と律を交えて合宿中にあった出来事を話していた。
「りっちゃんごめん…応援するとか言って…でも私隠してる事もできなくて」
「謝らないで!そんな感じしてたし。
だって黒守先輩、合宿中ずっと夢乃ちゃんの事気にかけてたし」
「で?夢乃はどうしたいの?」
「りっちゃんには悪いけど、先輩のことは本当になにも思ってなくて。
これからどうにかなりたいって訳でもない。
けど考えてほしいって言われて嫌ですとも言えなくて」
「まぁ一応サークルの先輩でもあるしね~」
「う~ん…」