欠片になった彼と、彼女の記憶

「で、茂呂は特に何にも言ってこなかったの？」



「優弥もいつも私を見てるって言ってたけど、本当心配性だよね！」



「「……」」



2人が無言になってしまった。



「え？2人ともどうしたの？？」



2人は一度顔を合わせて私の方に向きかえった。



「それって夢乃のことを好きってことなんじゃないの？」



「うん…そうとしか考えられないんだけど…」



「え！ないない！だって幼なじみだよ？！」



「だってさー茂呂、入学してから今まで何人かに告白されてて全部断ってるんだよ？


しかもめっちゃ可愛い子たちを！！」



「そ、そうなの？！知らなかった」



「いや～茂呂が夢乃を好きな説は十分あり得るな」



「うん！てか夢乃ちゃんは茂呂君のこと本当になんとも思ってないの？」