欠片になった彼と、彼女の記憶
「なに、お前どっかわからないの?」
「う…うん。でも資料とか見て試験までにはなんとかするし」
「お前のなんとかするはあてにならないな…」
「う…」
「試験までみっちり勉強するぞ」
「ん?」
「だから、俺が教えてやるって言ってるんだよ」
「え?なになに、茂呂が教えてくれるって?!やったじゃん夢乃~!教えてもらったらうちらにも教えてよ!」
「え?!ちょっと沙希!なんでそう話が進んでるの!」
「夢乃ちゃんよろしくね~!じゃ、沙希ちゃん!次の授業いこ~!」
「おい優弥!先行ってるぞ!」
各自の友人たちが次に始まる講義へと足早に移動していく。