欠片になった彼と、彼女の記憶
「まあ帰ってくるの待つしかないかなぁ…」
「とりあえず俺ん家帰るぞ。雨降ってるし腹も減っただろうし…」
「え、でも大丈夫だよ…どっかで時間つぶすし」
「いいから…心配なんだよ、お前が一人でいると」
そう言われて手を引っ張られ元来た道を戻り優弥の家にたどり着く。
「ほら入れって」
「なんかごめん…ありがとう」
中にお邪魔したら繋いでいた手を離してくれた。
「あー腹減った。何か作るけどなんでもいい?」
「うん!手伝うよ!」
優弥はリビングにある冷蔵庫を開け考えると、
「オムライス作るぞ」
と言って準備をし始めたのだった。