欠片になった彼と、彼女の記憶




≪…ゴロゴロ…ドーン!!!!!!!!≫



「きゃっ!なに今の!」



光と音に驚きベッドから起き上がる。



「雷だな…さっき小雨だったけど結構降り出してるし」



「嘘…雷とか…」



「なに?怖い?」



「怖くなんかな…!」



≪ドーン!!!!!!≫



「きゃあ!」



とっさに毛布をかぶる。


雷とか苦手なんだけど!早く病んでよ!


そう思っていると毛布の上から温かい何かが覆いかぶさってきた。



「本当きゃーきゃー子供だな」



優弥が毛布の上から抱きしめてくれていた。



「…だって怖いよ…結構近いんじゃない?」



「近いけど俺は平気。よっこらしょっと」


< 85 / 121 >

この作品をシェア

pagetop