欠片になった彼と、彼女の記憶
抱き締められたままドサッという音と共にベッドに倒される。
「ちょっと優弥何してるの!?」
毛布をかぶったままなので、どの様な状態になっているのかが分からなかったが抱き締められたまま横向きに倒されているのは分かった。
「こうしてれば毛布もぴったり耳につくしあんま怖くないだろ」
毛布の上から抱き締められているからか、雷の音は鮮明には聞こえなくなっていた。
「う…うん多分…」
そういう事じゃなくてこんな状態、ドキドキするよ
毛布越しとはいえ、こんなに胸がドキドキして音が聞こえたらどうしよ…
私はドクンドクンと鳴っている心臓の音がゆうやに聞こえたりしないかすごくドキドキしていた。
「…なあ…寝たか?」
ドキドキして声を出そうとするが震えそうになったので黙ったままにした。