欠片になった彼と、彼女の記憶

「愛されてるって…!!ただの幼なじみで腐れ縁なだけですよ!」



「!!お前…それ以上言うな」



いきなり優弥の手が私の口に覆いかぶさった。そんな私たちを見ていた先輩は



「まあ、仲が良くて本当にうらやましいよ。そういえば俺また写真やってるんだ!写真サークルなんだけどまだサークル決めてなかったら一緒にやってみないか?」



優弥は私の口に手をかぶせたまま



「考えておきます」



と一言返事をし、来た道を戻るようにして急いで私の手をひっぱり歩いて行った。





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