欠片になった彼と、彼女の記憶
少し険悪な雰囲気になっちゃたな……
そう反省していると、ペンギンがザブンッと水に入る音がしたと同時に水しぶきが降ってきた。
「わ!冷たい!」
「あー!村下、頭濡れてる!」
先輩が手で水を払いのけてくれる。
何かこんな様なこと昔もあったなぁ…
いつだっただろう。多分高3の時…
〝お前びしょ濡れ〟
〝えーっとどうしよう〟
〝ほら、手でパッパってやればなんとかなる〟
〝優弥の手は大きいから便利だね!〟
〝便利?まあお前だけだよ、この手使っていいの〟
あ…優弥と?