欠片になった彼と、彼女の記憶
「どういう事なんですか?
私、優弥に言われてるんです。
私の記憶が戻ってもどうするかは私次第だって…」
「え!茂呂はそんなこと言ってるのか!
自信があるのかないのか分からないな…」
先輩はそう言って手を顎に掛け、何やら考え込んだ。
「なあ、もしも、の話なんだが聞いてくれるか?」
「はい…?」
「もし、村下と茂呂が恋人関係だったらどうする?」
「え?!優弥と付き合うってことですか?!」
「もしもの話だよ!そんな驚くな!」
先輩は両手を前に出し、振りながら私を見る。
私は少し考えて先輩に伝える。
「…________」