☲ミラーが笑った◎
その日の帰り、ひろみはミラーの下に立ち止まり、上を見上げて言った。
「ミラーボー居る?」
「ああ、いるよ。おかえり、ひろみ」
ミラーボーが眠そうな声で言った。
「あーあ、今日も先生に注意されちゃった」
「またかい、ひろみ」
「うん。算数の時間にボーっとしていたんだ」
「何か別のことを考えていたんだな」
「そんなことないけど・・」
「じゃあ、なんでだ?」
「ノートを開いていなかったから、先生に注意されちゃった」
「それは注意するだろうな」
「優はもう、帰って来た?」
「ああ、ちょっと前にスクールバスが来てな。バスを降りてからここで少し話をして、それから帰って行った」
「へー、どんな話をしたの?」
「ああ、ひろみのことを聞いていたな」
「えー、ぼくのことを知ってるの?」
「ああ、よく先生に怒られる子だって、話しておいた」
「へんなこと話さないでよ。イメージが悪くなっちゃうよ」
「あははは、そうか。それじゃあ今度優に会ったら、ひろみの良いところを話しておいてやる」
「うん、そうして」
「でも、ひろみの良いところって何だ?」
「うーん」
ひろみは考え込んでしまった。
「ミラーボー居る?」
「ああ、いるよ。おかえり、ひろみ」
ミラーボーが眠そうな声で言った。
「あーあ、今日も先生に注意されちゃった」
「またかい、ひろみ」
「うん。算数の時間にボーっとしていたんだ」
「何か別のことを考えていたんだな」
「そんなことないけど・・」
「じゃあ、なんでだ?」
「ノートを開いていなかったから、先生に注意されちゃった」
「それは注意するだろうな」
「優はもう、帰って来た?」
「ああ、ちょっと前にスクールバスが来てな。バスを降りてからここで少し話をして、それから帰って行った」
「へー、どんな話をしたの?」
「ああ、ひろみのことを聞いていたな」
「えー、ぼくのことを知ってるの?」
「ああ、よく先生に怒られる子だって、話しておいた」
「へんなこと話さないでよ。イメージが悪くなっちゃうよ」
「あははは、そうか。それじゃあ今度優に会ったら、ひろみの良いところを話しておいてやる」
「うん、そうして」
「でも、ひろみの良いところって何だ?」
「うーん」
ひろみは考え込んでしまった。