鈍感天使と甘々悪魔【完】
【菜穂side .*・ 】
森下くんに告白された
ずっとずっと好きだった人に
“こちらこそ”と言おうとしたのに
浮かんできたのは幸成の顔だった
わからない
何かが胸に引っかかる
結局考えさせてと言う答えを出してしまった
「じゃあさ、この返事がいいなら
文化祭が終わってから屋上に来て」
「うん」
「ただいまより体育館でライブをやります!」
放送が入る
“午後に体育館でライブするから見に来て”
幸成の見に行かなくちゃ
「私、ライブ見に行く約束したから
見に行くけど森下くんどうする?」
「俺、もう少し屋上に居てからライブ見に行く
顔火照ったから冷ましてからww」
そう言いながらパタパタと手で顔を仰ぐ
「火照ったってwww
じゃあ先に行ってるね!
森下くんありがとう」
そう言い残して急いで体育館へ向かう