ふわ恋。〜一番の恋を貴方と〜
並木さんの姿を期待してキョロキョロ辺りを見回す私は、まるでストーカーみたいだと瀬奈に言われて。
あれ以来、時間を合わせることもやめてしまった。
『会いたいって電話すればいいじゃない。それとも、カフェに遊びに行くとか。私、一緒に行ってあげようか?』
勇気が出ず行動に移さない私に、瀬奈は若干呆れ気味の様子。
瀬奈は好きな人が出来ると積極的にアピールするタイプだけど、私はそれが出来ない。
先輩の時も、卒業式に告白するまではただ見てるだけで何もしなかったし。
先輩はほぼ毎日会えたから、見てるだけで満足。
幸せだったんだ。
でも、並木さんは違う。
毎日会えるどころか、私がカフェに会いに行かないと会えない。
好きな人に全く会えない日々が、こんなにもつまらなくて、寂しくて、辛いだなんて知らなかった。
並木さんに会いたい。
並木さんが好き。
この想いが、日に日に強くなっていく。