ふわ恋。〜一番の恋を貴方と〜
ワンピースを仕舞い、白のシフォンブラウスと花柄のショートパンツを取り出す。
「これにしようかな」
明日は遊園地だし、動きやすい方がいい。
こうなったら、いっぱい絶叫マシンに乗ってたくさん叫んで、柚姫ちゃんの言った通りストレス発散しちゃおう。
それで一度、頭の中をスッキリさせて。
そしたら並木さんに会いに行くんだ。
そう決意したのにーーー、
「どうして…?」
「あいつら…やりやがったな」
午前10時、駅前広場。
人が激しく行き交う中、目を丸く見開いて向かい合うのは、ジーンズにシャツというラフな格好の並木さん。
今、置かれた状況がよくわからない。
私は今日、柚姫ちゃんとここで10時に待ち合わせてて、これから遊園地に行く約束をしてるんだよね…?
でも、目の前にいるのは柚姫ちゃんじゃなく並木さんで。
柚姫ちゃんの姿を探すも、どこにも見当たらない。