ふわ恋。〜一番の恋を貴方と〜
まさかハルさんもグルだなんて。
あの人の場合、きっと面白半分でやったんだろうな。
明日の並木さんの制裁を想像すると、逆にハルさん達の方が気の毒に思えてしまった。
それから昼食を食べた私達は、残りのアトラクションを楽しんだ。
調子に乗った私は、並木さんが止めるのも無視して絶叫マシンに連続5回も乗り、案の定。
「ゔ…ぎもぢ悪い…」
「だから言ったろ。ったく、ここ座ってろ」
並木さんに呆れられる始末。
だって、好きな人と遊園地なんて初めてのことで。
嬉しくて、楽しくて、つい調子に乗ってはしゃぎ過ぎちゃったんだもん…
並木さんは私をベンチに座らすと、すぐ近くにあった自販機で飲み物を買ってくれた。
「ほら」
「その…ごめんなさい…」
「別に」
冷んやり冷えたペットボトルの林檎ジュース。
なんの変哲もない普通のペットボトルだけど、並木さんの優しさが詰まっていて、単純な私はそれだけで嬉しくなってしまう。
勿体無くて飲めないよ…
私がペットボトルを握り締めていると、突然並木さんの携帯が鳴った。