ふわ恋。〜一番の恋を貴方と〜
柔らかくて弾力のある唇を啄むように味わう。
最初は戸惑っていた恵里奈も、すぐに俺に答えるように体の向きを変え首に腕を回し、キスに応じてくる。
必死で答えてくれる恵里奈が、堪らなく愛おしい。
一度、リップ音を鳴らして離れると、額と額を合わせ見つめ合う。
「恵里奈…ごめんな」
恵里奈は軽く首を横に振る。
「もう…これからは私以外の女の人に触らないでね…?」
そう声を震わせながら言う恵里奈に、思わず息を飲む。
さっきは笑っていたけど、やっぱり心の奥に不安を抱えていたんだ。
それでも俺の過去を必死で受け入れようとしてくれてる。
なら俺は、恵里奈を不安にさせないように、泣かさないように、全身全霊をかけて愛していくことを誓おう。
「馬鹿。当たり前だろ?」
コツンと優しく額に頭突きする。
不安になったら何度でも言うよ。
こんなこと恥ずかしくて絶対言えねぇって思ってたけど。
「俺が愛してるのは恵里奈だけだ」
お前の為なら、馬鹿にだって阿保にだってなれる。