ふわ恋。〜一番の恋を貴方と〜
「えっ⁉︎なんでここに?」
そこには、こんなとこにいるはずもない人物ーー。
ポケットに手を入れてニヤッと笑う、オアシス・カフェ副店長の並木さんがいた。
「ふっ、驚き過ぎだろ」
「そ、そりゃ驚きますよ!だって、ここ学校ですよ⁉︎不法侵入ですよ⁉︎」
「は?不法侵入って…アホか。んなことするかよ」
ア、アホって…!
確かにアホかもしれないですけど、昨日初めて会った人に言われる筋合いはない……って…ん?
あれ?ちょっと待って。
何かがおかしいような…
「ったく、遅ぇな。賢也のやつ」と腕時計を見ている並木さんを、上から下までジロリと盗み見る。
並木さんはベージュのチノパンにグレーのレイヤードデザインのVネックカットソー姿で。
カフェの制服とはまた違う雰囲気だけど、とても似合ってる。
変な所なんて一つもない。
だけど、何かがしっくり来なくて、隅々まで観察するようにジーッと見つめる。
んー?いくら見たっておかしいとこなんかないんだけど…