人見知りのキリスト
「じゃあ、がんばって野球選手になるんだぞ」



「うん……」



澄人少年の表情が曇った。


子供ながらに薄々分かっているのだ、


別れの時が来たことを。



「澄人、もう一度この中に入るんだ」



俺は少年をかまくらに促した。
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