人見知りのキリスト
「ああ、こういう風にさ」



俺はレイバンを外し、うっとうしく伸びた長髪をかきあげた。



「う、うわーー!!」



お化け屋敷の出口付近で現れた予想外のモンスターにでも遭遇したかのように、澄人少年は絶叫を上げると慌ててかまくらに駆け込んだ。


よし。

これだけ脅かしておけば大丈夫だろう。

好き好んで、こんな顔になどなりたくはないはずだ。
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