人見知りのキリスト
「オードリー?」



彼女は首をかしげた。



――おいおい、違うのかよ。


一人で舞い上がっていた自分が正真正面の馬鹿に思えた。

こんな美女がそもそも出会い系サイトなど訪れるわけがないのだ。



――いや待て。



諦めるな。

オードリーが俺を騙すはずがない。

目の前の彼女ではなく、別のスタッフかもしれないじゃないか。

最後までちゃんと確認しろ!



「あ、いや……今日ここでお見合いパーティーをやるって聞きまして」



「ええ、確かにそうですが……」
< 185 / 216 >

この作品をシェア

pagetop