人見知りのキリスト
俺はグレース・ケリーに非礼をわびると、再び歩き出した。


ものの数十秒で教会の前に立つ。


中からくぐもった賛美歌の音色が聞こえてきた。



――なるほど、オードリーはシスターだったのか。



イベント会社のOLとはうまいことを言ったものだ。


確かにクリスマス時は悩める男女がたくさん訪れる。


忙しいわけだ。
< 187 / 216 >

この作品をシェア

pagetop