人見知りのキリスト
8歳の自分との出会い、

そして母との再会、

奇跡に彩られたクリスマス・イブだった。


教会で見た母は幽霊か幻のようだったが、生前にメールで話をしたことは紛れもない事実だ。


直接会って話が出来なかったのは心残りだが、光山龍神の小説を気に入ってくれてただけで俺は嬉しい。


もっとも今頃、光山龍神の作品は全てこの俺が書いたと知り、あのオバサン天使に自慢しているかもしれない。



"うちの息子なんですのよ"と。



龍神の口から出任せではないが、教会でミサも悪くなかった。
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