人見知りのキリスト
「まあ、懐かしい。田舎にいた頃を思い出すわ」


小さい息子が頬を赤くしながら作り上げた雪室を見て、母は微笑んだ。

三十路を少し超えたぐらいだったと思う。

北国育ちの母は色白で美しかった。



「さあ澄人、中に入ってごらん、写真撮ってあげるから」



「うん!!」
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