人見知りのキリスト
光山龍神は小学校時代からの幼馴染だ。


高校でやっと別々になったが、同じ大学で再会した時はお互い腐れ縁を笑いあったものだ。


俺たち二人は青臭い同人誌にセッセとSF小説を書いていたが、ヤツは青春の一頁ぐらいにしか思っていなかったのだろう。


卒業後も俺が小説を書き続ける一方で、龍神は現実に目覚めたとぬかし中堅の販売商社に就職した。


しかしその数年後、まさか無職でくすぶっている龍神に再会するとは思ってもみなかった。
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