人見知りのキリスト
再び窓越しに視線を投げる。


風でカタカタと窓ガラスが震えていた。


明日もこのまま降り続くのだろうか。



――ホワイト・クリスマス……。




あまり思い出したくない光景だ。


もっとも、明日の雪景色を約束しますとでも言いたげに、灰色の曇が天を覆い尽くしていた。
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