人見知りのキリスト
第二章 オードリー
携帯が明るい着メロを奏でた。


俺の顔は今ほころんでいるに違いない。


不愉快極まりない龍神からの電話と苦い過去の思い出を一瞬でも忘れられる。


俺は携帯をプッシュし、メールを確認した。


『オードリー』からのメールだ。


人目を凌ぐ人生を送り始めて久しいが、根っからの人嫌いでないのが辛い。
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