人見知りのキリスト
「自分に100%自信持てる人なんてそういないよ。明日来る人たちだって、みんなそう。私だって自称オードリーなんて言ってるけど、見た途端がっかりしないでね。それじゃ、夜八時から、住所は港区――」



「いや、あの……」



――おいおい、勝手に話を進めるな!



「キリストさんもたまには外出しなきゃ。それに男は顔じゃないよ。じゃあ私、入り口で待ってるから。制服着てるからすぐ分かるはずよ。それじゃ、おやすみなさい」



束の間のデートが終わった。
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