人見知りのキリスト
思わず立ち上がりオバサンに掴みかかろうとしたが、彼女はふわりと宙に浮かぶや後方に身をかわした。



「げ、幽霊か!? オバサン!」



「失礼ね。あたしは天使よ。それに、オバサンて言うのもやめてくれる」



――天使って、普通子供だろ。


自己紹介がなければ、割烹着を着たベテラン主婦か、定食屋のオバチャンと思うところだ。
< 56 / 216 >

この作品をシェア

pagetop