人見知りのキリスト
「それじゃお母さん、今から夕飯の支度するから。いつまでもそんなとこ入ってちゃ駄目よ」



言われるまでもなく、俺にそのつもりはなかった。
子供はフットワークが軽いのだ。



「分かってるよ、これから健ちゃんと雪合戦しに行くんだ!」



健ちゃんは近所に住んでいる小学校の同級生だ。
町のチビッ子野球チームで俺はサード、健ちゃんはセカンドを守っていた。
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