人見知りのキリスト
それこそが28年間、小骨が喉に引っかかったように、俺の心をささくれ立たせてきた疑問だった。



――さあ、かまくらよ。何かヒントを与えてくれ!



聡明で人一倍俺のことを気にかけていたお袋のことだ、子供がときに突拍子もない行動にでることぐらい想像はできただろう。


小さなかまくらを目の前にして、俺は28年前に思いを馳せた。

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