ラヴコリーダ
それから部長はわたしの顔を覗き込んで、
「耳だけで、そんなに気持ちよかったか?」
ニヤリと意地悪に笑って、舌なめずり。
唇をなめたその赤い舌が、さっきまで自分の耳を攻めていたのかと思うと…心臓がドキッと大きな音を立てて鳴ったような気がした。
「あの、部長…」
「名前だって言っただろ?」
言いかけたわたしをさえぎるように、部長が言った。
「それとも、お仕置き希望か?」
「――ッ…」
お仕置きの意味がよくわからないけど、部長の言うことは絶対だ。
「――秀俊…さん」
「呼び捨てがよかったが…まあ、名前を呼んでくれただけでも合格としよう。
何だ?」
「耳だけで、そんなに気持ちよかったか?」
ニヤリと意地悪に笑って、舌なめずり。
唇をなめたその赤い舌が、さっきまで自分の耳を攻めていたのかと思うと…心臓がドキッと大きな音を立てて鳴ったような気がした。
「あの、部長…」
「名前だって言っただろ?」
言いかけたわたしをさえぎるように、部長が言った。
「それとも、お仕置き希望か?」
「――ッ…」
お仕置きの意味がよくわからないけど、部長の言うことは絶対だ。
「――秀俊…さん」
「呼び捨てがよかったが…まあ、名前を呼んでくれただけでも合格としよう。
何だ?」