☠キス魔バトル☠
「あっそうそう、それを言いに来たんだったわ、すっかり忘れてた」


おいおいっ!!忘れてたんかいっ!!

なんて芸人さんみたいに、お母さんのお腹辺を叩いて言いたくなった。


「あのねぇ――お父さんの働いている事務所のタレントさんがね、家を新聞社に囲まれてて困ってるんだって」


私のお父さん、高野京平パパはタレント事務所で働いてる。

っていってもあんまし有名なタレントさんはいないみたいだけど…ね……。


まぁ…1人や2人はいるとかなんとか言ってたけど………。


「へぇ――」

そうなんだ。

「うんっ!!」


ん?それで終わり!?

いや…そんな事はないと……。


「あっそれでね」

あっやっぱりあるよねっ続き!!

「お父さんが困ってるんだったら『うちに同居でもするか?』って言ったんだって!!そしたら『お願いします』って言われたんだってさっ!!だから今日お父さんと一緒に来るからね」


なんて呑気に話すお母さん。

「…!?なっ今日って!!それいつ決まったこと?」

「え?結構前かな?」


そうならそうと早く私に伝えるべきではないのか……。

いきなりとか困るよ…。
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