あなたがいなければ。【短編小説】
『これから花火大会を始めます。』
パンッ
パンッ
バーン!
『綺麗』
『だな。』
人どうりの少ない場所に移動して椅子に座りながら話す。
バンッ
バンッ
バババババババーーーン!
『わぁ!連続花火!でもちょっとうるさい!』
『馬鹿正直だな。』
『バカで良いし…。』
『そんなところが可愛い。』
チュッ
『止めてって言ってるじゃん。』
『人いないから。』
『だからって――』
『俺。絶対、慧里奈の事離さないから。守るから。』
『…ありがとう。』
チュッ
チュッ
その後もキスは続き、私が花火の最後に見たものは晃君の顔面度アップでした!
「ってな感じ。」
「もうちょっと詳しく教えて欲しいわ。」
「やだ」
「何で?」
「恥ずかしいから。」
「今更恥ずかしがっても意味ないでしょ。」
あ゛ぁぁ
もううるさいなぁ。
「いいの!私なりにがんばってるの!」
そうよ!
私は私なりにがんばってるの!
「わかったわ。ただし、何か合ったら教えてね。」
「うん。」
キーンコーンカーンコーン
「さっ!早く席につきましょう!」
「はーい。」
先「はよー」
「亀ちゃんおはよう。」
「あだ名で呼ぶな。」
「別に良いじゃん!減るもんじゃないし…。」
「うるさい。」
「そんなに喋ってないんだけど!?」
「何言いたいか分かるな?」
「分かんないです。」
「お前の心の声がまる聞こえだぞ。」
「マジで!?」
「なら言ってやろうか?」
「言ってみて!」
「お前は、最近遅刻ばかりでしかも担任の言うこと聞かないので、今日の放課後居残りです。ってな感じか?」
「え゛ぇぇー。やだぁ。しかも正解は、お菓子食べたいけど、先生がいるからまた後にしよう!だよ!」
「そんな事聞いてない。とにかく、居残りだからな!」
「やだぁ。」
「嫌じゃない!前にも言ったが、俺は―――」
「お前と漫才するために教師になったんじゃない!でしょ?」
「わかってるなら話は早いな。よし。慧里奈のせいでHRの時間が無くなったから、これで終わる!」
チョー適当じゃん!
私でもちゃんとやるよ!