普通になりたくて。
本当は…
「ただいまー」
「おかえり、美優。学校大丈夫だった?」
「うん。平気だったよ。」
「美優。お母さん。」
「お父さん…?どうしたの?」
「親父に見つかりそうだ。」
「え、もう⁉︎」
「どうするの?けーいちさん。」
私のお父さんは桜花 圭一。お母さんは桜花 さやか。
私の家は、昔から世界屈指の大金持ち。
桜花財閥なんだけど…
それどけじゃない。
桜花家の血を引く人は、人間離れした能力を持っている。
今、能力を持ってるのはおじい様、お父さん、私。
おじい様の話によると、能力は
海→陸→空→海→陸→空…
って繰り返されて、私は空魔法。
おじい様は海魔法、お父さんは陸魔法。
私達は普通の生活に憧れていた。
だから、家出をしたの。
「どうするか…見つかるのも時間の問題だな。」
「せっかく楽しくなってきたのに…」
「明日、話し合おう。」
「そうね…」
「うん…」