心の地図
悲しい事もあったけど、
お母さんが言ってた。
『もしも、お母さんがいなくなったら、
玲於奈は毎日この公園来てね』
だから、私はお母さんとした約束を
守っている。
私の返事を待っていた男の子が
待ちくたびれて、言った。
「あのぉ~…ねぇ?」
私は、はっとし、急いで答えた。
「思い出の…公園なの」
そう答えると、
男の子は悲しい顔した。
「そう…なんすか…」
それだけを言って、
二人とも黙ってしまった。