心の地図
「実は俺もなんすよ。
小さい頃によく此処で名前の知らない
女の人に遊んでもらってたんすよ。
でもある日、俺が施設に預けられる事になって
この町を出る事になって、
それ切りその女の人とは会ってなくて…
もう、7年前の話なんすけどね。
お母さん…みたいな存在でしたよ」
男のは、そう語ると上を見上げた。
「俺。母さんも父さんもいないんでね」
私はその言葉に目を見開いて、驚いた。
この男の子は、私と同じ
一人ぼっちなんだ。
そう思った。