ピュアなお前に甘めのKiss*


お弁当には、私が一番大好きで大事に取っておいたから揚げが無くなっていた。


犯人はどう考えても


「どうかひたか」


って言いながら口をもぐもぐさせる宮野くんで


「ヒドイよ、一番最後に食べようってとっておいたのに……」


しゅんと落ち込む私に


「よそ見してんのが悪い」


彼はにやりと笑ってそう言った。


「宮野くん嫌いっ!」


冗談だけど、大好きなから揚げを取られたんだから

ちょっとぐらい仕返ししてやる!


そう思ってそっぽを向くと

彼はちょっと慌てて謝って来た。


「ごめんって、佐藤」


「…………。」





< 30 / 319 >

この作品をシェア

pagetop