2人のユウト
私も強いて言うならミステリーなの!
「私もミステリー大好き!
水門くん、今までどんな本読んだ?」
「僕が好きなのは、【探偵ユマ】ですね。
あれは全巻家にありますよ」
「【探偵ユマ】!?
私も全巻家にあるよ!
本を読むのは好きなんだけど、あんまり買わないの。
図書館とか行って借りて読むのが多いかな。
本当は欲しいけど、お金ないし。
でも【探偵ユマ】は何度読んでも飽きないから、お金貯めて買っているんだ!」
「僕も同じです!」
おぉ!テンション高くなったな。
「僕も本は図書館で読みます。
本屋には行きますが、買うのは殆ど参考書ばかりで。
でも日下さんと同じく、【探偵ユマ】は何度読んでも飽きないのでお金貯めて買ってます!」
私たちはそれから、遊園地に着くまで、ずっと【探偵ユマ】の話をした。
水門くんは【探偵ユマ】に詳しく、話していると凄く楽しい!
水門くんも眼鏡の奥の瞳を輝かせて、楽しそうに話している。
【探偵ユマ】を読んでいる人に会ったことのない私も、凄くテンション上がりながら話せた。
勇都くんといても楽しかった。
でも水門くんといても楽しい。
これ、小説に書いちゃおうーと。