2人のユウト
「ははっ、顔赤いですよ?」
からかうような水門くんの声がする。
「き、気にしないで!」
トンッと、軽く水門くんの肩を押す。
水門くんの顔が遠ざかると、私は俯いた。
恥ずかし・・・。
どうしたんだろ・・・私。
なんか、普通じゃない。
・・・って、こんなことしている暇はないや。
楽しい時間はあっという間だから。
「水門くん、行こう!」
わざとらしいほど明るく言いながら、顔を上げると。
水門くんは私が押した左肩を右手で抑えながら俯いていた。
って、えぇ!?
そんなに強い力で押したか、私!