2人のユウト




「ははっ、顔赤いですよ?」



 からかうような水門くんの声がする。



「き、気にしないで!」



 トンッと、軽く水門くんの肩を押す。


 水門くんの顔が遠ざかると、私は俯いた。


 恥ずかし・・・。



 どうしたんだろ・・・私。


 なんか、普通じゃない。






 ・・・って、こんなことしている暇はないや。


 楽しい時間はあっという間だから。



「水門くん、行こう!」



 わざとらしいほど明るく言いながら、顔を上げると。







 水門くんは私が押した左肩を右手で抑えながら俯いていた。






 って、えぇ!?



 そんなに強い力で押したか、私!





< 135 / 368 >

この作品をシェア

pagetop