2人のユウト
我ながら冷たくて淡々としていると思う。
でも、水門くんの拒否は可笑しい。
気になってしょうがない。
「ぼ、僕は大丈夫ですから。
日下さんが心配することは何もありません」
まぁ、そうなんだけど。
ハッキリ言えば、水門くんはただのお友達。
それ以上の関係ではない。
・・・でもね。
「心配しちゃうよ。
だって水門くん、私の友達でしょう?
友達なら、心配しちゃうよ・・・」
あぁ・・・泣きそう。
私、こういう時、泣いちゃうの。
ドキュメンタリーとかでも、簡単に号泣するタイプ。
「・・・日下さん・・・・」
視界がどんどん揺れて行く。
このままだと、私確実に泣くわ。
泣くと、水門くん引いちゃうかも。
「ごめん。私、ちょっとトイレ!」
涙があふれそうなのをこらえながら、私はトイレへダッシュした。