2人のユウト




 だから僕は現在ここにいる。


 僕はまるで人形のようだ。


 何されても文句は言わない。


 ただ、人の言う通りに動くだけ。






 正直、寺内くんや上田くんに何かされても、何も感じない。


 僕には痛覚というものが存在しない。



 ・・・もう、慣れているから。







 しかし、さっき日下さんが僕の肩を押した時、驚いたな。


 久しぶりに激痛が走ったんだから。



 暫く何も言えなかったよ。


 ・・・馬鹿みたい。








 日下さんは、僕のことを友達だと言ってくれた。






 でも、



 僕の秘密を知ってしまっても、



 彼女は同じことを言えるだろうか・・・。






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