2人のユウト




☆幸菜side☆



 あんまりトイレに長居すると変なので。


 私は急いでトイレから出て、さっき水門くんと別れた所へ戻る。


 顔も洗って鏡をチェックしたから、泣いたことがバレる心配はない。



 よし、戻ろう!









 しかし、私はすぐに立ち止まった。


 ・・・はて。



 私はどこから来たのだろう。



 我を忘れて走っていたから、どこから走ってきたのかわからない。





 これは、もしかすると。


 いや、もしかしてではなく、恐らくそうだろう。





 私、日下幸菜は、


 高校2年生17歳にして、





 迷子になりましたとさ。




 ちゃんちゃんっ。





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