2人のユウト





 先ほどメールしていた灯さんは、ユキの担当編集者。



 少しストレートにものを言う大人の女性。







 ユキがここまで売れたのは灯さんのおかげ。






 こんな地味な私が世間に名前を広げられるなんてね。








「幸菜」




「え?」





 名前を呼ばれて振り向くと。







 勇都くんが立っていた。



 少し息が荒い。




「いた。探していたんだよ。いきなり教室出て行ったからさ」








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