2人のユウト
「俺に繁華街を教えたのは姉貴だ。
姉貴にも責任はあるんじゃねぇか?」
「真梨香に限ってそんなことあるわけないだろ!
真梨香は毎日お客のために働いている。
お前のようにあんな所へ行く時間などないだろう!!」
・・・嘘だ。
俺は何度も姉貴を繁華街で見かけている。
違う男をつれながら。
あれが真面目に働く女の姿ではない。
「明日からは真面目に学校へ行け。
そして、峯長の名に相応しい職業につけ」
「・・・ところでさ、その女誰だよ」
「あぁ・・・。
彼女はだな、俺の再婚相手だ。
勇都の母親になる」
「よろしくねぇ?勇都くん」
そんな若い派手な女、母親と認めたくなかった。
俺は父さんと派手女の目を盗み、再び繁華街へ向かった。
いつもマキやアヤといたところには不良がたまり、俺は喧嘩に巻き込まれそうになる。
そんな俺を助けたのが、モモだった。