2人のユウト




「じゃあ、リュウくんが高校を卒業したら、結婚しようか」


「おう!
ところでモモって、今いくつだ?」


「あたし?あたしは18だよ?」


「まだ未成年なのか」


「うん、まぁね」



 俺はその時、凄く嬉しかった。


 その後俺たちは、長い誓いのキスを交わした。


 約束だ、モモ。


 俺が高校を卒業したら、結婚しような。


 そして、俺とモモが追い続けてきた、温かい家庭を作ろう。



 そう、俺は信じていた。






 中学を無事卒業した俺は、その日も早くモモに会いたくて、急いで家に帰った。



 しかし、家の中に、モモの姿はない。




 2人がご飯を食べるときいつも使っていたテーブルに、小さな封筒が置いてあった。


 モモの字で、【リュウくんへ】と書かれていた。


 俺はすぐに封筒を開いた。






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