2人のユウト
壊された感情
☆☆☆
私と水門くんは、放課後の図書室にいた。
現在の時刻、夕方の5時。
「時間は大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
「じゃあ、今から話します。
凄く長いですけど、良いですか?」
話し方は凄く冷静だけど。
肩が小さく震えていた。
「無理に話さなくて良いんだよ」
「・・・いえ、話します」
何故か眼鏡を取った水門くん。
ぱっちり二重に、睫毛の長い、瞳。
白い陶器のような肌。
整った顔。
勇都くんに負けないほどの、イケメンだ。
一息ついた水門くんは、静かに語りだした。