2人のユウト




「良いかしら幸菜」


「・・・え?」


「聞いてないの?
幸菜は天然ねぇ。

年上とは思えないわね、先輩」



 ・・・そうだ。


 美夏はまだ、15歳だ。


 水門くんより年下だもの。


 私のほうが先輩なのに。


 先輩らしくないわねー。



「メールしたり、電話しても良いかしら?
友達は、幸菜が1番最初だもの。

ユキの小説も、読み続けて行くわね」



「良いよ。ありがとう!」



「じゃあ、あたしはもう行くわね。
じゃあね、お兄ちゃん、幸菜」



「じゃあね美夏。
頑張って」



「・・・あ、そうだ」



 美夏は戻ってくると、私に耳打ちした。



「幸菜が前に話していた、舞原神楽のことだけど。
あたし、気が付いたことがあるのよ」





 ・・・え?





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