2人のユウト




 舞原神楽さんのことは、前に美夏に話した。


 舞原という、同じ名字だから、心当たりはいるか、と思ったのだ。



「あたしわかったの。
舞原神楽は偽名だって。
神楽って言う人物、幸菜の小説で見かけたことがあるのよ」



「神楽って名前、私が前に小説で使っていたの?」



「そうよ。
多分、舞原神楽の神楽は、そこからとったものだと思うわ」



「凄い美夏!
あ、でも何で偽名だって思ったの?」



 別に本名でもありそうだけど?




「え?もしかして気が付いていないの?
舞原神楽の正体に」


「え?もしかして美夏は気が付いているの?」


「うん」



 マジですか!?




「え?誰誰?教えて!」


「そーいうのは、自分で探しなさい。
でもね、これだけは言えるわ。
舞原神楽は、ユキの大ファンってこと。

あたし以上にね」



 それだけ言うと、美夏は行ってしまった。





 ・・・どういうこと?


 舞原神楽は、私の近くにいるの?






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