2人のユウト




 わかっていた答えだ。



「・・・いつですか?」



「お前の好きなようにしろ、と言われている。
早い方が良いだろう」



「・・・そうですね。
じゃあ、明後日とかで良いですか?」



「わかった。
連絡しておく」



「お願いします。
では・・・失礼します」




「待て」



「・・・まだ何か?」




「お前は永遠に束縛される。
自由を奪われたんだ。
自分で道を決められない。
誰かがお前の意見を聞かずに決めて行く。

そんな運命で良いのか?」




「・・・良いですよ。
僕はなんとも思いません。

そんなこと、わかってます。
いつか来ると思っていたんですから。











あの家に生まれた時から」










 僕は静かに扉を閉めた。



 同時に、






 心も壊せれば良いのにな。








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