2人のユウト




 でもこれで、心置きなくお礼が言えるね。



「ありがとう水門くん。
私の代わりに言ってくれて」



「僕は何もしていませんよ。
ただ・・・・お礼がしたかっただけです」



「お礼をもらうほど、私は何もしていないよ。
水門くんが、今日だけじゃなく、私を助けてくれた。

水門くんは、私を変えてくれたんだよ」



 だから私、言います。


 とっくの昔に。



 出会った時から気が付いていた気持ちを。









「好きです、水門くん」









 あの、不安げな何かに耐えている瞳を見た時から。










「・・・ごめんなさい」










 は?







< 334 / 368 >

この作品をシェア

pagetop