2人のユウト
☆☆☆
「ふわああぁぁぁ・・・」
私は晴れた天気の下の屋上で、風を浴びながら、大きな欠伸をした。
昨日は気になって寝れなかった。
一睡も。
小説も進めていないし。
また灯さんに怒られるなぁ~・・・。
「でけぇ口だな。それでも女かよ」
「失礼ですねぇ・・・」
隣で寝転ぶ勇都くんに向かって、唇を尖らす。
「可愛いだけだよ、幸菜がしても」
「お世辞は結構ですぅ~」
「あ、ばれた?」
すぐに気が付きましたよ、お世辞って。
「何かあったのか?」
「・・・」
私は勇都くんに昨日の出来事を語った。